2015 / 01
天然生活雜誌
渡辺有子さんが訪ねる 渡邊有子小姐造訪之
ヂェン先生の美しい服と暮らし 鄭老師的美麗衣服與美好生活
(2015 / 1 発売)
素肌に心地よい、世界にひとつだけの服 對皮膚舒服,世界上唯一的衣服
繊細な風合いにゆったりと心地が良いデザイン、美しい発色で、日本にもファンが多い、鄭惠中さんの日常着。 纖細手感很好而寬寬很舒服的設計,很美的發色,在日本也有很多鄭惠中衣服的迷。
台湾で受け継がれてきた美的感覚も取り入れ、自然にやさしい染料でひとつひとつ染め上げる40種類ほどのデザインは、そのすべてが一点もの。 引進臺灣傳統的美感,這些對自然好的染料用,一件一件染完40種多的設計都是只有一件。
台北から少し足を延ばした郊外にあるアトリエにはそんな美しいグラデーションを奏でる日常着がずらり。 鄭惠中工作室兼店鋪離臺北有一點遠的郊外,擺放在店裡美麗層次顔色的日常服。
穏やかな鄭さんの人柄に触れながら、とっておきの一枚を見つけてみて。 見到和善人品的鄭先生,才找到最特別的一件吧。
布と色のスペシャリスト・鄭さんがコーディネート! 布和顔色專門·鄭先生搭配!
“まずは自分の感性を信じて、心にとまったものを試着して。体と心にしっくりなじむ、自分だけの一枚を見つけてください” “先信賴自己的感受性,留在心的衣服試穿。找到身體和心融合只自己的一件“
第一頁 渡辺有子さんが訪ねる 渡邊有子小姐造訪之
ヂェン先生の美しい服と暮らし 鄭老師的美麗衣服與美好生活
台湾には、鮮やかな色彩をもち、軽やかで、暮らす姿そのものを美しく見せる服があります。 台灣有一款衣服具有鮮豔的色彩,輕盈,讓生活呈現美麗
手がけているのは、鄭惠中さん。親しみを込めて、周りからは“ヂェン先生”と呼ばれるその方に、ご自身の服づくりのこと、心地よい暮らしのことを伺いました。 製作這款衣服的人是鄭惠中先生,大家都很親切地叫他“鄭老師”。我們訪問鄭老師,聼聼關於他製作衣服的事與舒適的生活方式
同系色でも、染液の濃度によって色合いは一枚ずつ変わる。 この色彩の豊かさも、人気を集める理由のひとつ。
いままで似合わないと思い込んでいた色も、濃淡の違いでしっくり着こなせることを発見できる。 上圖/同色系列也依染液的濃度不同會產生每一件不同的色調。
這豐富的色彩也是很受歡迎的理由之一。
您會發現一直以爲自己不適合穿的顔色,因濃淡很豐富的緣故,穿上它就會覺得很有調和感。
第二頁 アトリエは、骨董の古い扉や先住民の暮らす地域で採掘される石などを使い、伝統的な台湾建築を意識している。障子や畳など、和のエッセンスも。 右上/工作室建築使用老式大門與原住民所居住的地方採掘的石頭等,有意圖呈現傳統台灣建築。鄣子門與榻榻米等亦有和風味道。
アトリエの中にある、お酒や、お茶、保存食。アトリエで過ごす時間は長いので、生活を楽しむための、おいしいものは欠かせない。 右下/工作室裏擺放的酒,茶,保存食品。因爲待在工作室的時間很長,增添生活樂趣的美食是不可或缺的。
アトリエの入口で。渡辺さんのスタイリングをしたのはヂェン先生。シンプルなロングスカートが、少し手を入れるだけで表情を変える。 左/在工作室門口。渡邊小姐身上穿的衣服是由鄭老師親手搭配。簡樸的長裙加點巧思改變了它的表情。
先住民の暮らしから生まれた色鮮やかな服 原住民的生活中孕育出來的鮮豔色彩的衣服
スカートを少しつまめば、華やかなドレープが。シャツをボトムにインすれば、シルエットが一変。「私の服は、最後の仕上げを、着る人自身にしてほしい。“服”であるけれども、その人らしさを表現する、身にまとう“素材”をつくっていると考えています」 裙子的一角綁起來就能呈現華麗的立體皺紋,紥進上衣整體輪廓就會完全改變,「我希望穿我的衣服的人自己做最後加工,我製作的雖然是衣服,但是我的想法是製作的是穿在身上的“素材”,它能展現每個人不同的個性」
同じ服でも、着る人によって印象が変わる。その人の個性がするりと前に出てくる。それが、ヂェン先生の服。実はデザイン自体は、ここ30年ほど変わっていません。ある哲学を見いだしたとき、先生の服は完成していたのです。 同樣一件衣服,不同人穿,印象完全不同。穿衣服的人的個性自然而然就流露出來,這就是鄭老師的衣服,其實款式本身這30年都沒變,老師找到哲學時,老師的衣服已完成了。
学生時代は工業的なテキスタイルデザインを学んでいた先生。そのまま会社勤めをし、当時一般的だった、“化学的”で流行のサイクルに追われる服づくりに息苦しさを感じていました。 老師學生時代學紡織工程及工業設計,畢業後在公司上班,當時一般都是使用“化學材料”而且要趕上流行周期,令老師喘不過氣。
自分が手がけている服には、何かが足りない。欠けている何かを探すために、飛び込んだの先は台湾先住民族の暮らしでした。 自己製作的衣服好像少了什麽,爲了要尋找到底少了什麽東西,老師加入了台灣原住民的生活。
タイヤル族、ルカイ族、プヌン族、そこには、美しい織りと鮮やかな色の、さらには生活の動作を妨げない民族衣装がありました。先生がその姿に見たのは、現代人が失った、人間本来の自然な呼吸と自由。足りなかった“何か”が、そこに力強く存在していました。 泰雅族,魯凱族,布農族,那裏有織工精美色彩鮮豔,而且不會妨礙到生活中每個動作的民族服裝。老師在那裏看到了現代人已失去的人類原有的自然呼吸與自由,原來在這個地方強而有力地存在著老師所尋找的“東西”。
感性のままに生きる先住民の暮らしと、実に理性的な現代の私たちの暮らし。理想とする服づくりのためには、背反するこのふたつを結びつける必要がありました。先生が出した結論のひとつは、ファッションには不可欠な“流行”という意識を捨て去ること。 比起任憑感性而活的原住民生活,我們現代人的生活非常理性。老師覺得需要將這完全相反的兩者連結起來,才能製造出理想的衣服。老師的結論是將“流行”這個意識要抛開掉。
「流行ることがなければ、すたれることもまた、ないのです。流行のサイクルから外れることで、私たちの服づくりは自由になりました」 「沒有流行就沒有退流行,脫離流行周期,讓我們製造的衣服獲得了自由了」
目に美しく、心地よく、動きやすく。ファッションという枠にとらわれずにつくられた服は、なんと軽やかなことか。ヂェン先生が望んだのは、その服が生きることそのものに通じる、普遍性をもつことでした。 外觀美,穿起來舒服,方便行動。脫離流行服裝框架的衣服,多麽地輕盈。鄭老師希望他製造的衣服與活著這件事是有密不可分的關聯,而且具有普遍性。
「私たちは、先住民がもつプリミティブな感覚を忘れてしまったけれど、それは、はるか昔からかわることなく、いまも人間の根本にあるのです。心地よい肌触り、美しいと感じる色。そんな普遍的に五感に訴えかけるものを、私は30年前からつくりはじめたのです」
「我們已忘記原住民擁有的原始的感覺,但是這感覺仍自古以來一層不變地存在著人類的根本。很舒服的觸感,覺得美麗的色彩。我30年前開始製作這些很普遍地打動我們五官的東西。」
上下)若いころに、さまざまな先住民と寝食を共にし、手振りを交えながら伝統的な織物の技術や染色を学んだ 左上下/年輕時,與各種原住民寢食與共,透過肢體語言學了傳統織布技術與染色。
第三頁 染色はすべて、縫製してから行う。一度洗い、工場横に吊るして乾かす。この日につくっていたのは、ある劇団のためにつくった衣装。 右上/先縫製再染色,洗過一次後曬在工廠旁邊乾燥。這天製作的是劇團訂製的劇場衣。
縫製され染色された服は、天日干しで乾燥。そのあと、アイロンを当てて完成する。ここで働く人たちはみんな、先生の服を着用 右下/縫製好染好顔色的衣服在外面曬乾,之後燙好完工。工廠裏工作的人都穿著老師的衣服。
素材は麻と綿の混紡。「丈夫そうだけれど、さらりとしていて繊細さも感じますね」と渡辺さん。秋冬にはウール混のアイテムも 左上/素材為棉麻混紡,渡邊小姐說「看起來很耐穿,但摸起來滑順,也很纖細」,秋冬裝有混毛料的款式。
ずらりと並んだびんに入っているのは、小さなボタン。服に合わせ、ボタンもすべて同じ染料を使って、この工場で染められている 左下/排成一列的瓶子裏裝的是小鈕扣,為搭配衣服,鈕扣也在這工廠裏用同樣染液染出來。
服が生まれる現場へおじゃましました 我們進入了誕生衣服的現場
ヂェン先生の服はすべて、アトリエを中心とした徒歩圏内でつくられています。縫製作業を請け負うのは、近所のおばさんたち。縫い上がった服はアトリエ横の工場に集められ、染色。染液がなくなるまで何度も染めつづけることで、たとえ同じ青でも、驚くほど豊富なグラデーションが生まれます。 鄭老師的衣服全部都在以工作室為中心可徒步移動的範圍内製造,負責縫製工作是鄰居的歐巴桑們,縫製好的衣服集中在工作室旁的工廠,再進行染色,一種染液一直染至沒顔色,因此同樣是藍色也會產生令人驚訝的豐富漸層。
「いまの私の仕事は、家々をまわって、『みんな、問題ない?』と聞く程度ですよ」と笑う先生。 「我現在的工作只有巡邏各各家裏問問『有沒有問題?』而已」老師笑著說。
日本にもファンのいる先生の服ですから、さぞ忙しいことだろうと思ったら、「ノルマもなく、無理もさせません。その人ができる分だけを縫ってもらえばいいのです」 現在日本也有不少粉絲,我們以爲製造工廠會忙得不可開交,但老師說「我們沒有業績,也不要讓他們做得太累,一個人能縫多少就縫多少就好了」
カラーやデザインなど、外からのオーダーにはこたえることはありません。自分のつくりたい服を、つくれる範囲でつくる。台湾はもとより、海外からも注目されるその服は、実にシンプルな考え方で、一枚一枚、先生の小さな生活圏から生み出されていました。 不接顔色或款式等外面的訂單,在自己可以的範圍内製作自己想要做的衣服,受到不僅台灣國内,也有海外矚目的衣服,想法非常簡單,一件又一件從老師的小小生活圈中誕生。
染料の原液と水の割合によって、染まり方はこのように変わる。「こんなものはなくても、頭の中にすべて入っているのですが」 左下/染料原液與水的比例不同,染出來的顔色如此不同。「其實不需要這些色樣,都記載腦袋裏」
第四頁 右/ワンピースは、たっぷりとしたシルエットでありながら肩のラインがフィットしているので、すっきり着こなせる。 右/洋裝整體輪廓是寬鬆舒適,但因爲肩膀綫條是敷貼的,所以穿起來整體的感覺乾淨利落。
左/バルーンパンツは人気のアイテム。裾がゴムなので、膝下までたくし上げるとワイドキュロット感覚に。一部のアイテムは、日本ではクラスカ ギャラリー&ショップ ドーなどで購入可。 左/燈籠褲是很受歡迎的款式,褲管有鬆緊帶,拉上膝下就有寬鬆褲裙的感覺,一部分的款式在日本亦有販售。
渡辺有子さんが着てみました 渡邊有子小姐穿上了老師的衣服
ヂェン先生の服には、ブランドタグはありません。サイズ表記も、あったりなかったり。その理由をたずねると、先生は笑いながら、「そんなものは必要ありませんよ。布を触っただけで、『これはヂェン先生の服だ』とわかってもらえるから」と答えました。サイズも、着ていて心地よいサイズを選べばいい。小さい人でもLサイズの着心地を好むのならば、それはそれでよいのです。 鄭老師的衣服沒有品牌商標,尺寸表示也有些有有些沒有,問老師爲什麽,老師笑著回答說「根本不需要那些,一摸就知道『這是鄭老師的衣服』」尺寸也可自由選擇穿起來舒服的尺寸,個子矮小的人喜歡穿L尺寸也沒關係。
さっそく、先生の服に袖を通した渡辺さん。 「ゆったりしていて、着ていてすごく楽ですね。それでいて、オーバーサイズな感じはなくて」 渡邊小姐迫不期待穿上老師的衣服。 「很寬鬆而穿起來非常輕鬆,但沒有超大尺寸的感覺」
着てみて初めてわかるのが、その服が動くたびに表情を変えること。動作を美しく見せることから、先生の服が舞踏家や演劇人からの評価が高いのもうなずけます。 實際穿上才發現這些衣服隨著移動而改變表情,老師的衣服會讓表演者的動作看起來更美,難怪博得舞蹈家或舞台演員的好評。
「いままで、私が手に取ってこなかったタイプの服。個性的で、正直、『私にはちょっと難しいかな』と思ったけれど、着てみると不思議となじむというか…」 「老師的衣服屬於我以前不會接觸的類型,很有個性,坦白說原本心想『對我來説門檻有點高』,但是穿上了意外地合身…」
ロングワンピースを着た渡辺さんをひと目見て、先生は思いついたように部屋に戻りました。手にしていたのは、ピンク色のスカーフ。なるほど、そのたった一枚を添えるだけで、グレーのワンピースの静けさのなかに、ふわりと可憐な香りが舞い降りました。 老師一看穿上長版洋裝的渡邊小姐,好像想到什麽就回房間去了,老師出來時手上拿著粉紅色的圍巾,原來如此,只加上這一條就灰色洋裝的靜謐上輕輕飄落楚楚可憐的香味。
第五頁 ヂェン先生のご自宅へおじゃましました 拜訪了鄭老師的家
食卓で、先生のむいてくれたドラゴンフルーツを食べながら家づくりについて話すふたり。窓の外には緑が広がり、雨の音が心地よい 上圖/兩位坐在餐桌上,吃著老師親自削皮的火龍果,聊了營造房子的事情,窗外綠意濃密,雨聲悅耳。
アトリエから、路地を歩いて3分ほど。緑の多い一角に、ヂェン先生のご自宅はあります。大きな中庭を囲むように、連なって建つ家々。扉の先に広がっていたのは、石の床と白い壁のコントラストがモダンな空間でした。 鄭老師的家在從工作室走巷子3分鐘,綠意濃密的一角。圍繞很大的中庭,幾棟房子相連,打開大門就看到了石塊地板與白墻的對比很摩登的空間。
「少し意外でした。アトリエのような、台湾の伝統的な建築のお宅を予想していたので」と渡辺さん。設計を手がけたのは、もちろん先生自身です。 渡邊小姐說「感覺有點意外,我以爲老師家也像工作室那樣的台式建築物」 當然是由老師親自設計的。
ちなみに、この日は雨模様。耳を澄ませば、雨音が家全体を静かに包みます。どこにいても車やバイクの音が聞こえてくる台北近郊では、珍しい静けさです。 這一天是下雨天,傾耳靜聽,整個房子被雨聲包圍著,台北近郊到處都是車子或摩托車的聲音,這樣寧靜的地方很少見。
「近隣の家は、便利さを優先して、反対側にある大通りに面して玄関をつくっているんですよ。けれど私は、この緑あふれる場所こそが、家の正面にふさわしいと考えました。玄関をどこにするか?家全体を、どちらに向かって開くか?ただそれだけのこと思いがちですが、こんなにも暮らし方が変わるんですね」 「附近的房子都優先考量便利,門口設在另外一邊面對大馬路處,但是我覺得綠意濃密的這邊才適合設門口,門口設在哪裏?整個房子面向那邊?你以爲是個小問題,但你也看到了生活就變得這麽地不一樣」
この家を建てたのは30年ほど前。それは、先生の服が“いまの形”になったのと、ほぼ同じころ。 這房子30年前蓋的,那是與老師的衣服定了“現在的形”差不多相同的時候。
「ちょうどその時期に、私にはいろいろなもの…自分たちの生活に本当に必要なものがはっきりとみえたのだと思います。息子たちの成長に合わせてほんの少しは形を変えてきましたが、ベースは建てた当時とほとんど同じです。それでも、まったく飽きることはないし、いまも変わらず、心地よく暮らせているんです」 「我剛好那時候已很清楚地看到了對我們的生活真正需要的東西是什麽,隨著兒子們的成長有一小部分的改變,但基本上保留著當時蓋的樣子,即使如此,但完全不會覺得膩,到現在還是一樣能過得很舒服」
家は「劇場と同じ」と話す先生。凝った家具やオブジェを置いてディテールをつくり込む必要はなく、そこに暮らす人たちのありようで、軽やかにもなり、重厚にもなる。シンプルな空間だからこそ、暮らし方ひとつで、その家ならではの個性と温かさが際立つのだといいます。
老師說房子與劇場相同,不需要擺設太講究的家具或裝置藝術做滿細部,住的人怎麽過日子,生活的舞臺會變得很輕盈,也會變得很穩重,因爲空間極簡,所以生活方式才會直接地顯出家的個性與溫度。
先生がむいてくれたフルーツをいただきながら、渡辺さんは、「初めて伺ったのに、すごく落ち着きます」とリラックスした様子。 享用老師親手剝的水果,渡邊小姐很輕鬆地樣子說「雖然第一次拜訪,但感覺很自在」
ヂェン先生の一日 鄭老師的一天
7:30 起床。すぐに朝食。 起床,馬上用早餐
8:00 徒歩3分のアトリエへ。仕事開始(主に見まわり)。 徒步3分鐘到工作室,開始工作(主要是巡邏)
12:00昼食。アトリエでつくって家族で食べることもあれば、外に行くことも。 午餐,有時在工作室煮和家人一起吃,有時去外面吃。
13:00午後は、アトリエにやってくるお客さんへの応対。 下午接待來工作室的客人。
18:00 スタッフ帰宅。 工作人員下班。 20:00夕食。アトリエでつくって家族で食べることもあれば、外に行くことも。そのあと、家族は帰宅。アトリエにひとり残り、時を過ごす。 晚餐,有時在工作室煮和家人一起吃,有時出去外面吃。
23:00 帰宅。入浴後、就寝。 回家,洗完澡,睡覺
家の中に、季節の花を欠かすことはない。扉は趣ある木製のものを使っているが、「つくり付けの家具の多くは、合板のベニヤ板を使って簡素に」 右上/家裏不會少季節的花,門扉使用很有味道的木頭,但「大部分的組合家具使用膠合三合板簡單製作」
台所に吊るされていたのは、にんにく。「実用的でしょう」と笑う先生。ピンクのひもと、飾られた花がさりげなくリンクしている 右下/在廚房有吊起來的蒜頭,老師笑著說「很實用吧」,粉紅色的塑膠袋與插在一旁的花色有呼應。
壁いっぱいのつくり付けの本棚には、古今東西の染色や織物に関する本がぎっしりと。床には、台湾で産出される観音石が敷きつめられている 左上/整個墻面的書櫃裏塞滿著古今中外關於染色或織物的書籍,地板鋪滿著台灣產的觀音石。
先生はベジタリアン。毎日たっぷりの果物を欠かさない。高めのカウンター、手の届きやすい吊り戸棚など、自分たちが使いやすいように設計 左下/老師吃素,每天少不了新鮮水果,高度高一點的調理台,方便取物的吊櫃等,都是為大家好用而自己設計的。
「この部屋は何平米ぐらいなんでしょう?」と訪ねると。 「そういった、“単位ありき”の感覚では、設計していないのです。私は、空間でも服づくりでも、ものを”尺”で捉えます。空間ならば、肩幅をひとつの尺に、服ならば、げんこつをひとつの尺に。体を基準に組み立てていけば、自然と、安らげる空間や服を生み出すことができます。服も家も、人の体が心地いい比率を見つけること。それが、とても大切です」 問說「這間房間有多少平方米呢?」,「我設計時,沒有像這樣的“單位主義”的想法去設計,我設計衣服設計空間都用“尺”來衡量,空間是肩膀為一尺,衣服是一個拳頭為一尺,以人的身體為基準去架構就能很自然地催出舒適的空間或衣服,衣服也是空間也是要找到人體感覺舒服的比例,這很重要」
壁は、台湾の昔の家では当たり前だった石灰で塗られています。 「湿気の多い台湾では、ペンキだとすぐにひび割れてしまうのですが、なぜか最近は、みんな、ペンキを塗るんですね」 牆壁使用以前台灣的房子常見的石灰墻,「台灣濕氣太重,塗油漆很容易產生裂痕,但是不知爲何最近大家都塗油漆」
石灰は、多すぎる湿気を吸い、乾燥したときはほどよく湿り気をを出し、空間を心地よく保ちます。 「この家は、呼吸をしています。そして、私の服も。穏やかで自然な呼吸。それは、私にはとても大切なことなのです」 石灰墻會吸太多的濕氣,乾燥時會釋放出適當的濕氣,保持空間舒適。 「這個房子會呼吸,我的衣服也是,很緩和很自然地呼吸,這對我來説非常重要」
わたなべ・ゆうこ 季節の素材を生かしたシンプルなレシピで人気。インテリア、ファッション、器選びをはじめとするライフスタイルにも独自のセンスを発揮し、注目される。近々、「365日。小さなレシピと、日々のこと」(主婦と生活社)を発売予定。 Watanabe・Yuko 活用季節素材的簡單食譜受到好評,在室内裝潢,服裝,選器皿等生活方式上發揮獨特品味,受到矚目。即將要出版「365天。小小食譜和,每天的事情」(主婦與生活出版社)
ヂェン先生 服飾デザイナー。ショップも兼ねた台北近郊のアトリエは、予約をしてから訪問を。 鄭老師 服裝設計師,兼店鋪的工作室在台北近郊,造訪前需預約。
鄭惠中織品服裝工作室 台北縣中和市中山路三段179巷15號 (休)第2、第4土曜と日曜 第二第四週六與週日